福岡のコア(中心)、天神コア閉店
福岡の若者のファッションの聖地である天神コア(福岡市中央区天神)は、天神地区の再開発に伴い、44年の営業を経て、2020年3月31日に閉館する。今回の閉館は、2024年までに30棟の民間ビルの建て替えを促す福岡市の都心再開発プロジェクト「天神ビッグバン」に伴うものだ。
天神コアは、西日本鉄道が運営する商業ビルで、1976年6月5日にオープン。今では「福岡(天神)の109(東京・渋谷のファッションビル)」と呼ばれるほど、福岡県民だけではなく、九州の若者に影響を与えてきた存在だ。
天神コアを象徴する、ロゴデザイン
心理学に出てくるルビンの壺をベースにしたロゴマークは、グラフィックデザイナー福田繁雄さんによるもの。黒を中心に見ると、”向き合った2人の顔”に、白を中心に見ると、天神のローマ字表記の頭文字である”T”に見える。このロゴマークには、「出会い」や、「コミュニケーション」の意味が込められている。まさに、福岡のファッションをリードしてきた”天神の顔”。

世代を超えて思い出を紡ぐ天神コア
天神コアが開業した44年前に10〜20代だった人たちは、50〜60代になり、今ではその人たちの子どもや孫の世代が、若者のファッションの聖地である天神コアを訪れている。閉店当日である3月31日(火)も、様々な世代の人々が、閉店を惜しみながら訪れていた。

笑顔のWebCM
天神コアの閉館に向けて、閉館を前に公開された「蛍の光 天神コアver.」も話題となった。福岡を拠点に活動するタレントやアーティストも出演し、2019年12月26日からYouTubeなどで公開。YouTubeでの再生回数は、約48万回にも上り、注目の高さが伺える。
閉館の挨拶は「無観客でのWEB生配信」で開催
天神コアは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、客を前にしての閉館セレモニーは開催せず、「無観客でのWEB生配信」で最後の挨拶を行うと発表した。本日の閉館は20時。配信は21時30分頃を予定しており、施設付近ではなく、自宅等での閲覧を呼びかけている。別れを惜しむ声が多い中、20時は静かな閉店を迎えそうだ。

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